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一瞬の静寂、

2011年09月28日 17:08

春の若い緑をありのまま透かして写しとったようなその白く薄いカーテンは

光を
-その葉(からだ)全体をせいいっぱいに使って
沢山、たくさん溜め込んでいます。



光の羽衣は

風を
-二つの幼い掌が香油を掬い取って決して零れないように大切に包み込むように
優しく抱きかかえています。


左と右
二つの間からは

海と、空
-どちらがどちらの彩を映しているのか、夢の中で出逢った旅人から聞いた気がしますが忘れてしまいました


彼らは

その帆を広げて目の前に広がる大海原を舞台に
どこへ向かう夢を見るのでしょう?







(照明が少し暗くなる。優しい「家」の灯り。)





世界が静けさを取り戻すころ

もう一つの大海原を

星たちが漂いながら旅をして

昔話を

穏やかな口調で語り始めました。


世界はその心地よさに眠り

次に目を覚ますときには

自分の居た前の世界を忘れてしまいます。

夢は粉になった現実を抱きしめて溶けるようにして沈みます。

やがて来るときのために。


悲しく思う方もおられるでしょう。

でも

それがこの世界のルールなのです。

そしてそれは

知る必要のないこと。

知っていて幸福なことでも

不幸なことでも

都合のいいことでも

不都合なことでも

損得も関係がないのです。


おやすみなさい。

Homelandはまたやってくる。

あなたが望めば

いつでもここにあるのです。

私はこの言葉をだから大切にしているのです。

とっておきです。

あなたには今

その宝箱を開ける権利がある。

選ぶのはあなたです。
















旅人は、宝箱を

おそるおそる開けるのでした。

でもきっと彼はその中身を知っていたのでしょう。

眠りにつくように

とても穏やかな表情をしていました。

心の泉は一点の澱みもなく澄み渡り

瞳を閉じた彼を

ほのかにどこか懐かしいにおいが包み込んでいました。




主人を離れた宝箱が待ちわびたように
ビンテージを感じさせるような音、きぃ、と音を立てて口を開けます。











「       。」











(とてもゆっくり、次第にフェードアウトで暗転。)










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